夫婦間でささいなことで言い争いが増え、日々、離婚が頭をよぎるというママ友。
ずっと「離婚」という言葉はお互い避けてきたが、ついにママ友は「離婚したほうがいいかもね」と口にしたという。
具体的な話にまでは進展しないものの、それ以来よそよそしく険悪なムードが漂っているママ友の家庭。
夫婦の不穏な空気を感じ取った高校生の娘さんにも「離婚するの?」と聞かれてしまったそうだ。
そのうえ、別に離婚してもいいよ、とまで言われたという。
ママ友いわく、離婚の決定打はないという。ご主人の女性関係や、借金といった大きな理由はなく、何となくうまくいっていないと感じる夫婦関係。
ただ一緒に過ごす時間が苦痛だという。顔を合わせればイラつき、いなければほっとする。
長年の夫婦関係がマンネリ化し、お互い相手に対する思いやりが薄れた。
感謝の言葉が減り、とげとげしいもの言いが互いを傷つけてしまう、そういったことが積み重なっていったようだ。
わかる。とてもわかる。
一時、我が家もそうだった。実際に私は「子供が成長したら離婚するから」と夫に言い放ったこともある。
それから年月が過ぎ、なんとなくそういう気持ちも薄れ、今は穏やかに過ごせている。
ママ友のような状況は、長年連れ添った夫婦ならだれもが経験することではないかと思う。
誰もがそういった危機に一度は陥ったことがあるのではないだろうか。
ママ友は、離婚は本気だけど、でも今はしない。
まだ下の子も小さいし、自分は短時間のパートの収入しかない。
子供たちのことを考えると離婚はデメリットしかないからという。
決して贅沢な暮らしではないけれど、今の生活水準には満足しているから手放すことはしたくない。
だから、今すぐには離婚はしない、と断言している。
夫はATMだと思えばいい。感心を持たずに最低限の会話をしていればやり過ごせるから、と話していた。
時間が経過すると自然と解決することもあるよ、と自分の経験から伝えてみたが今の彼女にはあまり響いてないのだろう。
まあ、今は平穏な私だが、以前のようなさざなみが再び訪れるかもしれない。