近頃、日中仕事をしているときに気になるのが近所から聞こえてくる犬の声。
どこの家からだろうか。
声の大きさ、声質からしておそらく大型犬。
警戒して激しく鳴いているような様子ではないが、不規則に鳴き声が継続し、少々耳にさわる。
夜間に聞こえることがないため、日中の家主が留守の時に寂しくて鳴いているのではないだろうか。
ふと昔の友人の行動を思い出した。
当時、その友人が住んでいたアパートの近隣の家の犬が、早朝から鳴き始めてうるさくて目が覚めてしまうという。
その家で飼っている犬は大型犬のため当然鳴き声も大きい。そのうえ、外飼いのため、常に鳴き声が響き渡っていたという。
睡眠を阻害され、我慢に耐えかねた友人は匿名で保健所に通報した。
しかし、その後も犬の鳴き声は変わらず、飼い主が何か行動を起こしたとは思えない。
保健所が本当に対応したのか不信感を募らせた友人は、どのように対応したのか、きちんと報告してほしいと今度は匿名ではなく自分の名前と連絡先を告げた。
しばらくしてから保健所から連絡があり、飼い主宅を訪ねたうえで、近隣の方が迷惑していること、しつけ教室などに行かせる提案などをしたと報告をくれたそうだ。
誰かに危害を加えているわけでもなく、保健所が対応できることはその程度らしい。
わかる気がするが、迷惑を被っている側は納得できないだろう。
結局は飼い主の意識が変わるしかないのだ。
その後、飼い主は庭で飼っていた犬を夜間のみ家の中に入れるようになったようだが、それでも鳴き声は聞こえてくる。ほんの少しだけ以前よりも声のボリュームが下がった程度。
私の場合、その友人のように迷惑を被っているほどでもないため、通報しようなんてもちろん思ってもいない。
しかし、おそらく、家主は自分がいない間に飼い犬が鳴いていることに全く気付いていないだろう。
少しだけ近隣に迷惑をかけていることなど想像することもなく、日々過ごしているんだろうと考えると少しだけモヤモヤする。
もっとも、日中は仕事に行っている人が多いなか、ほぼ家にいる在宅ワーカーだからこそ気になる騒音。
いや、騒音といえないほどの些細な出来事。普通の人はさほど気にも留めないことかもしれない。
近隣の音や行動にやたら敏感になってしまうのは、ずっと家に引きこもっている在宅ワーカーのデメリットなのかもしれない。