学生時代の友人から連絡があった。ガンになってしまったと。
彼女とは何十年も会っていないが、年賀状とメールのやりとりはある。
長年、メールは月1~2回程度だったのだが、ここ数か月の間は頻繁に連絡を取り合っている。
というのは、お互い親の介護という境遇が同じだったから。
互いの親の病状や介護状況、そして自分自身の健康状態などを報告しあい、励まし合う。
そんな深刻な話題の中でも、見ているドラマや聞いている音楽など教えあったり、コンビニスイーツの感想を伝えたり、些細な話題で日常を取り戻す。
互いがそれぞれ大変な生活のなかで、少し気がゆるむひとときだ。
学生時代を一緒に過ごした同級生。顔は見えなくても一瞬学生時代に戻った気分になれる。
親の介護で大変ななかで、さらに彼女自身のがんが発覚。
介護に忙しく、そしてコロナ禍という状況もあり、病院受診を後回しにしていたそうだ。
彼女いわく、初期のがんのため心配はいらないという。それよりも自分が入院している間の親が心配だという。
介護しているのは彼女だけではなく、すぐ近くに頼れるきょうだいも住んでいる。
彼女だけが背負う必要はないのだが心配なのだろう。
彼女の気持ちはよくわかるが今は自分のことを考えてほしい。
彼女のがんの話を聞いてから、私もすぐにガン検診の予約をした。
ここ数年検診はさぼっていた。しかし同い年の彼女にガンが発覚したのは衝撃的で他人事ではなかった。
自分もやらなければと実感させられた。
今、自分が病に倒れるわけにはいかない。自分は健康でいなければならない。