ママ友に支配され、5歳の子どもが餓死した事件。
ひどい事件だなと思ったと同時になぜそんなことになってしまったのだろうかと疑問だった。
なぜそこまでママ友の言葉を信じて従ってしまったのだろう。
裁判で母親が「あの日、彼女に声をかけたことを後悔。人生最大の失敗」と言ったそうだ。
あの時で出会わなければ。あの人がいなければ、我が子が亡くなることもなく、それまでと変わらぬ日常を送っていたにちがいない、そう考えただろう。
だが、その言葉は自分の犯した罪を全てママ友の責任だといっているようで釈然としない。
しかし、なぜそれほどまでにそのママ友に生活全般を支配されるまでにいたってしまったのか。
夫や自分の両親ではなくママ友。身内ではなく、生活を共にしていなかったママ友。
そのママ友は「旦那が浮気している」「職場にスパイがいる」などともいい、それにより離婚し、仕事も辞めたという。
なぜそこまで…。
この異常な状況に周囲の誰も気がつかなかったのか。離婚を切り出された夫は疑問に思わなかったのか。
おかしいと気付いたときには助けられる状況ではなかったのだろうか。
母親自身は、わが子がやせ細っていく姿をみて異常な状態だと全く気づくことが無かったのか。
なぜ。いろんな「なぜ」が頭をめぐる。
考えるほど真相がわからず、不思議で奇妙な事件。
我が子を死なせてしまった母親。一つの家庭を壊して支配したママ友。
誰が一番悪いのか。わからなくなる。