実家の母から電話でいとこが離婚をしたと聞いた。
彼とはもう何年も会っていないが、年齢が近く、子どもの頃はお盆やお正月に親戚で集まることが恒例で、よく一緒に遊んだものだ。
そのいとこは若くして結婚し、3人の子どもに恵まれて幸せな家庭生活を送っていた。早くに父親を病気で亡くしていたため、母親を一人残すのは不憫だと結婚と同時に同居となった。
相手からの提案だったという。できたお嫁さんだなと親戚中が感心したものだ。
その後に聞いた話でも、嫁と姑は非常に仲が良く、私の母もその関係を羨むほどで、本当にいいお嫁さんだと褒めたたえていた。
傍からみても幸せを絵にかいたような家族で順風満帆のように思っていたが、それが今になって離婚。
奥さんが子供を連れて出ていき、しかもコツコツ貯めていた貯金を全額黙って持って行ってしまったという。
なんという非情さ。
二人とも随分と落胆している、そしていとこはショックで無気力になり、しばらく仕事を休んでいるそうだ、と母から聞いた。
母も内情を深くは聞けず、詳しい離婚の理由はわからないという。
本当に順風満帆に思ってたけど人生何があるかわらないね、とつぶやいた母。
本当にそうだなと思った。
前から不仲だったのか、それとももしかしたらコロナの影響もあるのか。
彼らに何があったのか真実はわからないが、賑やかだった家族6人の生活からたった二人になってしまった親子。
残された中年男性と年老いた母。老々介護や5080問題、うつ病など世情に当てはめると、明るい未来が想像し難い組み合わせ。
急にさみしくなってしまった二人の生活を思うと心が痛む。
本当に人生って何が起きるかわからない。