新型コロナウイルスの感染予防対策として、全国一律学校の臨時休校要請。
致し方ないとはいえ、あまりの急なことに働く母はみな困惑している。
こんなときには、つくづく在宅ワーカーでよかったと身に染みて実感している。
子供のことをどうしようかとあわてる必要がないから。
ただ実際のところ、家にいられると仕事が進まないという事実はあるのだが、この際、それはほんの些細なことでどうにでもなること。
仕事を休まざるを得ない、遠い実家に預けに行かなくてはならない、あるいは、ベビーシッターなど、お金をかけてでもどうにかしないとならない人もいることだろう。
そういうことに比べると恵まれている仕事環境であることには間違いない。
私の周囲の働くママたちの間でも、子供をどうするかという声が聞こえてきた。
以前、長期休みの時にママ友の子を預かったことがある。
その子は元々学童に行っていたが、そこに溶け込めず、行くのを嫌がると言う。
その友人が困っているのをみかけてたまらずこちらから声をかけた。
そのママ友とは仲が良く、子供同士も仲がよい。
長期休暇で暇を持て余している我が子が友達と遊ぶよい機会であり、かつ、友達同士一緒に遊んでくれれば、その間は私の仕事もはかどる。
双方にメリットがあると考えていたからこそ、声をかけて預かった。
しかし、やはり人様の子を預かるにはそれなりに気も遣う。
家の中とはいえ、ケガをさせないように、そして楽しんで過ごしてくれるようにと、結局目が離せなかった。
そんなこんなで、今回、こちらから声をかけることは躊躇っている。
しかも今回の事態は通常の長期休暇とは訳が違う。
学校休校の意味。
感染を防ぐため、基本的には不要不急の外出は控えるようにと言われている。
それにもしかしたら、どちらかの家族が感染している可能性もゼロではない。
そうなった場合には責任問題にも発展する。
倫理的にも心情的にも安易に子供を預かるよと言えないのも事実。
ただそうでなくても遠慮深いそのママ友は、私から声をかけない限り、あちらからはお願いしてこないだろう。
いや、そもそも相手は望んでいないかもしれないし、声をかけるのも迷惑なのかもしれない。
人様のことで、なんでこんなに悩んでしまうのだろうか。
この大変な状況で困っている友人を助けたい気持ちと裏腹に、でも実際預かることになったら少し面倒だなと考える気持ち。
そしてママ友に頼られない寂しさ。
ずっと複雑な感情が絡まっている。