コロナ禍で「在宅で仕事をする」ということが注目されるようになった。
その影響だろうか、久しく連絡を取り合っていなかった知人から急にLINEがきた。
そういえば家で仕事してたよね? と。
彼女にその話をしたのはたしか7、8年も前のこと。よく覚えていたもんだと感心する。
私はあまり人には仕事のことは話さないが、稀に話したとしても仕事内容を詳しく聞かれることもない。
そのことは以前このブログ内でも書いている。
そう、みんな在宅ワークなんぞには興味がなかったのだ、今までは。
連絡をしてきた彼女は私がやっている在宅ワークのことを聞きたいという。
下の子が幼稚園に入り、日中時間ができることでパート勤めを始めようと考えたいた矢先にこのコロナ。
今から何か始めるならパートよりも在宅と考えたらしい。
どんな仕事をしているか、どうやってその仕事を探したのか、紹介してもらえるか、など質問のLINEが鳴り響く。
簡単に私の仕事状況を伝えると、どうやら想像以上に私のやっている仕事は期待外れだった様子。
大変なわりにはあまり稼げないんだね、といいたげなニュアンスの返答内容。
そして、やっぱりパートに出る方がいいのかな、と簡単なお礼の後にLINEは終わった。
私の仕事はざっくりといえば、PCを使った事務仕事。
際立った特殊なスキルを必要とするものではないが、それでもここにくるまで、様々な仕事をきっちりこなして実績と信頼を重ねて、在宅ワーカーとしてのスキルは積み上げてきたつもりだ。
その結果、安定性、継続性のある仕事を得られるようになったと思っている。
彼女はもっと簡単に稼げると思っていたのだろう。
しかも驚いたことに、彼女はあまりパソコンは得意ではないらしい。
彼女は在宅ワークに対して、どんな「想像」と「期待」を抱いていたのだろうか。
このコロナの影響でリモートワークなった人は多くいるだろう。
そうではなく、私のような元々在宅ワーカーの人たち、さらに家庭を持つ主婦たちは、自宅で仕事ができる環境を整えて、納期に向けてのスケジュール管理をしつつ、家事や育児もこなしている。
私自身がそうだったように、あらゆる困難、紆余曲折を経験し、数年かかってようやく安定にたどり着いた在宅ワーカーも多いことだろう。
「スキマ時間に在宅ワーク」や「子供が寝てる間にちょこっと稼ぐ」のような怪しい在宅ワークの募集も多くみかけるが、そんな都合のいい仕事はないに等しい。
しかし、世の中にはその募集のように「在宅ワーク」=お気楽 と思っている人が多すぎる。
そう、彼女のように。
本当に在宅ワークを舐めるなと言いたい。
どんな仕事でもそうだろうが、努力もせずに道が開けるわけがない。
そんな努力をまるでバカにされたかのような彼女のLINEに少し怒りがこみ上げた。