子供と二人で歩いていたら、近所の高齢男性にあった。
いつもにこやかに挨拶をしてくれるおじいちゃん。子供が小さいころから、散歩や買い物途中でばったりと会うことが多く、子供の成長を知っている。
「ずいぶん背が伸びたね、すぐにママに追いつくね」と声をかけてきた。
少しの雑談の後、帰り際に「でもママ若いね~、二人並んでいるとどっちがママかわからないよ」なんて言われた。
そんなそんな。いくらなんでもそんなわけはない。
とはいえ、やっぱりうれしい。お世辞だと思ってもやっぱりうれしい。
若いなんていわれたのなんて久しぶり。褒められたのなんて本当にひさしぶり。
「マスクで隠れてるからですよ。」と謙遜してみたものの、浮かれる心。
ただ実際、マスクがマイナス要素をだいぶカバーしているのは事実で。
顔の大部分がマスクで隠されている。シミもシワもホウレイ線もなにもかもがマスクで覆われている。
目立ち始めた白髪を自分で染めたばかりだし。
フード付きパーカーとワイドパンツは若者がよく着ているスタイルだし。
若く見えたのも当然かもしれない。
とくに高齢男性からみたら、30代も40代、もしかしたら20代だって、そう変わらなくみえるかもしれない。
ああ、このままマスク取りたくない。若くみえるならずっとこのままでもいい。
コロナの終息を願うけど、マスクなしの日常には戻るのは少し怖い。