ママ友のシミだらけの顔にほっとする

膝の傷みや老けた顔、次々襲ってくる老いに耐えられず、沈みっぱなしの気持ちが少しだけ上向きになったのは、ママ友の顔にシミをみつけたから。

ばったりと出会ったママ友はうっすら化粧をしているものの、太陽の光に照らされた肌にはシミがくっきり見えていた。

結構シミが多いなと思った。こんなにもあったんだと思った。もちろん私にもあるけどここまでじゃないなと思いながら眺めていた。

帰宅後には手鏡をもって自分の顔をじっくり眺める。

窓際の太陽光がよくあたる場所に移動していろんな角度から見てみる。

よし、あそこまでシミはないぞと安心する。この年にしてはシミがない方だと自分で自分を慰める。

私より年下のママ友よりもシミが少ないことに自尊心を満たす。

人の粗探しをして自分はまだ大丈夫だと安心し、老いは自分だけじゃないと自分に言い聞かせる。

こんなことを拾い上げていかないと私の心は落ち着かない。

今はそんなことにしか光を見いだせない自分が嫌になる。

ごめんね、ママ友。