コロナウイルスの影響で全国の学校が臨時休校。
それに伴い、卒業式の縮小や中止をする学校も少なくないだろう。
そんな中、私の学生時代の友人の住む地域で今、卒業式縮小に対し、保護者の間である行動が起こっているという話を聞いた。
その地域では卒業式は開催されるが、在校生や保護者の参加はなし、卒業生と教諭のみの卒業式となったそうだ。
それに対して、保護者の間から卒業式に出席したいという声が上り、役所に対して嘆願書を提出するために署名活動が行われているということだった。
その友人も卒業生を持つ親である。
当然、卒業式に出席したい、我が子の学校生活最後の姿を記録に残したいという気持ちは当然ある。
しかし、今のこの状況を思うと卒業式縮小はやむを得ない対応だと納得している。
むしろ、卒業式をやれるだけでもありがたいと。
こんな状況のなか、保護者が出席できないのはおかしいという考えは、もう親のエゴでしかないのではないか、と言っていた。
もちろん、署名はするつもりはないらしいのだが、周囲の関係を考えるとどうしたらいいのかわからないと困惑していた。
たしかにそうだろう。
日本でも亡くなった方がいるうえ、感染者数も増加の一途をたどる。
全国でも多くの人が集まるイベントは軒並み中止や延期のニュースをみる。
そんな大変な状況なのに。
これは自分たちの感情だけではどうにもならない非常事態なのだ。
卒業式中止や縮小は、大げさではなく、子どもたちを、人命を守るための対策。
自分の子を守るためでもあるということを認識するべきではないのだろうか。