たかが健康診断、されど健康診断。気にして欲しい自分の健康

会社勤めをしている人なら、職場で健康診断を受ける機会があるが、専業主婦やアルバイト、在宅ワーカーなど、企業に属していないと受診のタイミングがつかめず、何もしないまま何年も過ごしてしまいがち。例にもれず、私もそのタイプで、年齢を重ねるうちに、知人や親族の病気、そして不幸を経験し、他人事ではないと考えるようになった。そのため、ここ数年はしっかりと健康診断やがん検診を受診するようにしている。

特に何も心配ごとがない、気になる症状がないと思っていても思わぬ病気が潜んでいる可能性もある。健康診断は、細かな数値で結果が出てくるため、自分の体の状態を知ることができる。ほっと安心する人もいれば、愕然とする人もいることだろう。いずれも改めて生活習慣を見直す良い機会。年に1回は健康診断、年を重ねるごとに、がん検診や人間ドックをきちんと受けるべきだと私は思っている。

特定健康診断というものがある。これは、40歳〜74歳までの公的医療保険加入者全員が健診対象で、メタボリックシンドロームに着目した健診。各自治体によって違いはあるものの、自治体の助成があり、少ない自己負担で受診することができる場合が多い。

健診内容は今の健康状態や生活習慣(飲酒や喫煙の習慣)などの問診をはじめ、身長、体重、腹囲を計る身体測定、血圧測定、血液検査、尿検査、眼底検査など。

私が受診した健診では、希望者には無料で血管年齢測定、別料金で骨密度検査と貧血検査が追加することができ、せっかくの機会なのでいずれも追加で検査をしてもらった。

健診・検診方法については、自治体の指定病院が幾つかあり、自分で行きやすい病院に予約して行きたい時に受診する場合や、保健センターや公民館、また、がん検診などは、決められた日に検診バスが公的施設に出向き、バスの中で検診を行う場合など、自治体によって様々。

いずれにしても健診・検診方法が複数あれば、自分の都合に合わせて気軽に受診することができるため選択の幅が広がり、それなら受診してみよう、と思えるのではないだろうか。

私は特定健康診断については決められた日程の集団健診に行くことにしている。それは、自分のかかりつけ医で行う特定健康診断は、通常の診察時間が始まる前に行っているため、早朝から行かなくてはならず不便だったこと、また、いつでもできるからと、予約電話をすることを先延ばしにし、結局受けること自体を忘れてしまい受けられなかったという経験があるため、毎年、年度初めに届く集団健診の資料を確認したらすぐに申し込み、定められた日程に行くようにしている。集団健診は、場所、日程で人数制限をしている場合が多い。そのため、希望する場合は早めの申し込みが必須。

診断結果は数週間後に送付される方法が一般的。病院によっては、送付か、直接結果を聞きに行く方法のどちらかを選ぶ場合もあるようだ。

診断結果の記載方法や判定区分は、各自治体の検査機関や指定病院によって違いがあり、おおよそ下記のような区分になっているかと思われる。

異常なし・軽度異常・要経過観察・要再検査・要精密検査・至急精査・現在治療中、などなど。

私が初めて受けた時の結果は、血液検査で脂質の数値が高く、また肝機能も少しだけ基準範囲を外れていたため、総合判定は[軽度異常]という結果に。「今のところは問題ないが、定期的に健診を受けるように」という内容の診断指示が記載されていた。甘いものや肉、揚げ物などの脂っこいものが好き、さらにアルコールもほぼ毎日、おまけに運動不足とあれば当然の結果。改めて生活習慣を見直さないとならないなと猛省。数値は本当に正直、ごまかしが効かない。

そして要再検査や要精密検査の結果が出た場合は、大丈夫だろうと先伸ばしにせずにすぐにでも検査をすることが重要。特にがんなどの病気は、親族の既往歴も重要な要素となりえる。そういった状況も踏まえ、再検査の必要性を考えてみるべきだろう。

私は乳がん検査にて要精密検査となったことがあり、すぐに専門科がある病院の予約を取った経験がある。思わぬ結果に手が震え、正直ほんの少しだけ「死」という言葉も浮かんだ。幸い、精密検査の結果は異常がなかったので本当に安堵した。

健康診断は自分の体を見つめなおす良い機会。後から後悔することないように、そして毎日充実した日々を送るためにもきちんと健診を受けるべきだと私は考えている。

40代になって、体に異変があっても忙しさを言い訳に病院に行くことを避けていた。命にかかわることはなかったけれど、あの時病院に行っておけばよかった、ちゃんと健診や検診を受けておけばよかったと後悔した。

だから私の経験も踏まえ、当たり前のことをずらずらと書いてみた。

自分の体を大事にしてほしい、健診や検診に行くことはまずその第一歩だと思う。