ある朝、子どもを学校へ送り出すついでに私も一緒にゴミ捨てへと向かった。
すると同じく学校に行く近所の児童に遭遇。
その子は私の顔をみて「顔がおばあちゃんみたいだね」と一言私に投げかけた。
「化粧してないからねー」と笑ってごまかしたが、泣きたいほどショックだった。
我が子の前でそんなこと言うなんて。
おばちゃんだけどおばあちゃんではないと自負している。
たしかにその子のママは私よりも12、3歳若い。
近所に住んでいるその子のおばあちゃんも当然若い。
ママよりもおばあちゃんの方が私に年齢が近いかもしれない。
そんな若いママと若いおばあちゃんを持つ子からすれば、私なんか本当におばあちゃんなんだろう。
しかし子どもとはいえ、もう相手の気持ちを考えることができる年齢。
にやにやと笑みを浮かべながら投げかけるその言葉は毒気を含んでいた。
大人げないが、その子が憎たらしく思えた。
時に子どもは大人以上に残酷な言葉を発する。
それが正直で純粋に思ったことをストレートに発するだけに言われた側はダメージが大きい。
しかし、むきになって否定するのもみっともない。
うろたえず、大人としてどんと構えていたい。そうするしかない。
若さが全てではないけれど、それに執着してしまう自分はなんなのだろう。
子どものそんな一言でこんなに傷づき、心が折れてしまうのも情けない。
年を重ねることはどう頑張っても抗えない。
みんないずれ年を取る。
それでもどうにかなればと思う自分が嫌になる。
こんな気持ちを取り払えればどんなに楽になるだろう。