わが子がたまにつぶやく「PK」
なにそれ?と聞くと「パンツくいこむ」の略語だとか。
なんで今の子たちは、なんでもかんでも略すのだろう。「パンツくいこむ」なんて長文でもあるまいし。
それに下着の状態なんて自分の中でそう思っていればいいだけで、口に出すことでもなかろうに。
略されるとわからないよと言うと「わからないのはお母さんだけだよ、みんな普通に言ってるから」と返された。
みんなそんなに日常的にパンツくいこむのか。成長期だからすぐにパンツが小さくなるのかしら。
などと思ったがその略語を借りるならば、私も現在PKだ。
ずっと古びた下着を履いていた。今さら誰かにみせるわけでもないし、破れているわけでもない。大事なところは隠れている。
捨てるタイミングもなく、ずっと履き続けてきた数枚のパンツは、どれも年季が入ったモノばかり。長く履いているため、おそらく生地が伸び切ってしまっているのだろう。いつのまにかPKになる。
仕方ない、そろそろ買い換えるかと数年ぶりに3枚新調し、さっそく履いてみる。だがしばらくするとPK状態になった。
なぜ。なぜかしら。サイズを間違えてしまったのかも、とタグを確認するが間違えていない。いままで履いてきたサイズだ。形だっていつもと同じ。
これはひょっとして私のヒップのサイズアップ?
信じたくないけれどそういうことだろう。考えてみれば、昔よりも体重も増え、体型もくずれている。サイズが変わっているなんてわかりきっていることなのに、いざ買うときはそんなことは微塵も考えていなかった。
せっかく買ったのにもったいない…
だからしばらくはPKだろうとなんだろうと意地でも履いてやるんだ。そのうち生地が伸びてちょうどよくなるかもしれないし。