夫の帰宅が遅く、朝も私が起きる前に出勤していた夫。
気まずい朝を迎えると思っていた土曜日の朝。
しかし、その日の朝は慌ただしかった。
明け方に体調を崩した子どもが嘔吐し、その後始末や子供の面倒でバタバタした。
寝ていた夫を起こし、汚した衣類やシーツの後始末をしている間に子供の面倒を頼んだ。
夫はこういう時はなかなか手際がいい。
新しいシーツや代わりの着替えなどさっと用意してやってくれる。
頼んではいなかったが子供の体温を測り、水分を取らせて寝かせてくれた。
かかりつけ医は土曜日は午前中診療している。
病院に連れていくかどうか迷っていたが、午前中、私は急ぎの仕事があったため、連れていくなら自分が連れて行くからと夫は言ってくれた。
少し熱があったが、その後再び嘔吐することもなく、午前中いっぱいぐっすり寝ていたため、病院に連れていくことはしなかった。
起きた後は熱も下がり元気に回復した。
ずっと不穏な空気だった私たち夫婦はそれどころではなく、普通に会話をし、淡々とすべきことをこなした。
なんとなくそのまましれっと普通の日常に。
病気の子供をきっかけに、気まずい雰囲気も払拭されたように思えた。
しかし、週末が終わろうとしている今、やっぱり何かと夫の言動には苛立ちを覚えた。
けれどいつもの週末よりも少なかった苛立ち。少しだけ気持ち穏やかな週末。
いつもこれくらいなら平和なのに。