日中、インターフォンが鳴り、モニターをみると年配の女性が二人立っていた。
ジャケットにスカートといったきちんとした身なりの二人組。
またか、と思い居留守を使う。
今までに何度かこのような訪問をうけている。
女性二人組だったり、年配男性と年配女性の二人組だったり、組み合わせはその時々によって変わるがいつも二人組。
そして共通するのはスーツやジャケットなどのきちんとした服装。
はじめてそのような訪問を受けたとき、何ごとかとインターフォン越しに要件を聞いたことがある。
「子育てなどでお困りではないでしょうか…」などの内容だった。
「特にありません」と答えると、ポストに冊子を入れてよいかとの問いかけ。
この人たちは何者なのかと少し興味があったため、ポストに入れることを了承した。
しばらくしてポストをのぞくと某有名な宗教の冊子だった。
その後も、同じ宗教なのかはわからないが、このような訪問が何度かある。
私には宗教は必要がないため、いつも居留守を使ってやり過ごす。
この方たち、なぜか外にいるときには声をかけてこない。
以前訪問があったとき、いつものように居留守を使ったその数十分後、庭で花に水やりをしていた時にモニターに映っていた二人組が通りかかった。
近い距離にいたため、まずい、声をかけられる、悪いタイミングで出てしまったと後悔したが、心配に及ばず、完全スルーされた。
別の日、玄関付近の掃除をしていた時も、同じような二人組がご近所のインターフォンを押していたが、私に声をかけることはなかった。
彼女たちには、屋外では直接声をかけてはならない、などといった何か約束事や規則があるのだろうか。
不思議でならない。