若者の悩みをきく

パートの帰り道、たまに一緒に作業することがある20代の若者と一緒になった。

帰る方向が同じため、なんとなく流れで一緒に帰る。

何だか元気がないなと思っていたら、今ちょっといろいろあって落ち込んでいるという。

どうしたのかと尋ねると、彼氏とうまくいっていないこと、親ともギクシャクしていること、そのうえそんな悩みを聞いてほしかった友達ともケンカしてしまったそうだ。

うまくいかないときは、連鎖的になにもかもがうまくいかなくなる負の連鎖。

彼女の倍以上生きている私はそれなりに経験済みだからよくわかる。

最初こそは、会話に困ってつい悩み事を話したのかもしれないが、話はじめると矢継ぎ早に話がつづく。

彼女はきっと誰でもいいから話を聞いてもらいたかったのだろう。

たまに一緒に作業するだけの、そしてたまたま帰りが一緒になっただけの年上のおばさんに打ち明けるほどに追い込まれていたのかもしれない。

私は、うんうん、そうだね、大変だったね、としか声をかけられなかったが、話すだけでもすっきりするだろうと聞いていた。

途中涙目にもなりながら話し続ける彼女をみていると気の毒に思えた。

なんの苦労もなさそうな、ただ自由に楽しく生きているようにみえた彼女がこんなにも切ない気持ちを抱えているなんて考えもしなかった。

また話を聞いてください、と言われ、私でよければいいよ、と答えた。

けれども私はパートをやめることを決意したばかり。

私、もうすぐパートを辞めるんだ、と伝えることはできなかった。

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雑記
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