ビールを飲みながら仕事をすること

私が請け負っている在宅ワークは、納期さえ守れば好きな時間に作業をすればいいものと、作業時間がきっちり決まっているものとがある。

時間が決められている仕事は、その時間帯は基本的にはPCの前にいなくてはならない。

私以外にもスタッフが多数いて、それぞれの作業内容により分担され、シフト制となっている。私は日中も作業することがあるが基本は夜間専門の要員。自ら望んでその時間帯のシフトに応募した。

この仕事を始めたときこそ、子供の食事の支度やお風呂、その後に寝かしつけてからようやく自分の時間が確保できるため、遅い時間のシフトはありがたかった。

しかし、子供が成長し、子供をほおっておいても大丈夫な年齢になった今、夜間の仕事は逆に不都合になってきている。

今は夜の仕事時間まで暇を持て余すようになったうえに、時には体力が持たずに眠くなってしまう。タイマーをかけて時間まで寝ることもある。

今までならバタバタと子どものことや家事を済ませるとあっという間に仕事時間となったが、今は違う。この暇な時間帯に仕事ができれば有意義なのにと思うようになった。

その日の晩に仕事がある時はお風呂上りのビールを我慢していたが、あるとき仕事中に喉が乾き、冷蔵庫を開けるとビールが目に入った。

ああ、もう飲んじゃえと思った。

私は昔からアルコールには強い方だ。この年代になってからは若いころに比べればだいぶ弱くなったように思うが、基本的には缶ビール1本位では何の変化もなく冷静でいられる。仕事に影響はない。

実際飲みながらの仕事は目が冴えるし、なぜかやる気が湧きあがる。飲んだ方がいいじゃんとすら思う。

ビールを飲みながら仕事をすることは、在宅ワークだからこそできること。

ほんの少しの後ろめたさはありながらも、それ以上の優越感に浸りながら日々夜間の仕事を乗り切っている。

そして2本目のビールに手が伸びないように耐え忍んでもいる。