しゃべり過ぎるママ友

先週、よく行くスーパーで偶然ママ友に会った。

正直なところ、今はママ友と呼ぶことに戸惑いがある。

コロナになる前からなんとなく疎遠になりつつあったが、そのままコロナ禍に突入し、ますます会う機会がなくなったため、久しく会っていなかった。

少しずつ動きだした学校行事で顔を合わせることはあったが、こうして面と向かって会うのは本当にひさしぶりのことだった。

「ひさしぶりだね~」と始まり、彼女の勢いはとまらない。

そう、彼女はかなりのおしゃべり好き。

おしゃべり好きというのは得てして噂好き、そして口が軽い。

多くの人が行き交うスーパーの中で、全く周囲に気遣うことなく話しに夢中になる彼女に辟易した。何度となく話を終わらせる方向に持っていったが、結局また戻される。ばっさり切れない自分も嫌になる。

彼女と会ってしまったことを後悔した。

悪い人ではないのだが、このおしゃべり好きが難で少し距離を置くようになった。

彼女はとても顔が広く情報通。そのため、子どもに関わること、学校関係のことなど知りたい情報を教えてくれたり、例え彼女が知らないことでも、その交友の広さで情報を集めて知らせてくれる。

そういう意味では過去とても助けられたし頼りにもなる存在ではあった。

しかし、あることをきっかけに距離を置こうと思った。

それは以前、我が子に起きた友人同士のトラブル、いやトラブルといえない子ども同士の些細な出来事を彼女に話したことがある。

そう大きな問題ではなく、それも子供同士で完結したことだったため、私自身大ごとには捉えていなかった。

こういうことがあってね、と、ほんの世間話のひとつとして彼女に話しただけなのだが、彼女はなんとそのトラブル相手の親にそれを伝えてしまった。

相手の親はその出来事を知らなかったようで、申し訳なかったと謝罪の連絡を受けた。子ども同士で解決していることで謝ってもらうことではない、何の問題もないと伝えたが、私は驚きとともに呆れてしまった。

彼女はどういうつもりでそのような行動を起こしたのか不思議でたまらない。

親切なのか、いじわるなのか、それとも悪意はないただのおしゃべりな人なのか…

どちらにせよ、その出来事によって私の中で彼女は危険人物と認定された。深く付き合うべきではないと悟った。

ママ友との会話は、子供や夫の愚痴を言い合い、悩みを共有し、励まし合い、情報交換をし、そしてストレスの発散の場でもある。

けれど、一歩間違えれば人間関係が壊れるきっかけにも十分なりうる。

しゃべりすぎるママ友には本当に注意が必要だ。

ママ友に限らず、本当に信頼できる人にしか心の内は話さない方がいいと学んだ。