パートを辞めた。
この急展開に自分でも驚いている。
社長の機嫌が良さそうに見えた日、意を決して辞めることを伝えた。
この職場の不条理な待遇差、人間関係に嫌気がさしたことが本来の理由だが、そんなことは言えるはずもなく。
本当は言いたい。言いたいけど言ってどうにかなるものでもない。
ただ自分の気持ちが晴れるだけ。いや、本当に晴れるのだろうか。きっと後悔するだけの様な気がする。
けれど円満に辞めるためにはそれなりの理由が必要。そこで親の介護を持ちだした。
嘘ではない。本当のこと。
ただ、仕事を辞めなくてはならないほど介護に時間を費やしてはいないのだが嘘も方便。
社長に伝えたとき、この職場を辞めなくてはならないくやしさとむなしさから迂闊にも少し涙目になってしまった。
しかし、どうやらその涙目が社長の同情を誘ったらしい。
そんなにも大変なら9月いっぱいではなく、近々で辞めても大丈夫だよと言ってくれた。
幸いにも、夏休みが明けるタイミング。今までシフトを減らしていた小さい子供を持つママさんパートたちが通常シフトに戻る。
色々とタイミングがよかったらしく、予想外に早めに辞められることになった。
正直、気持ちの上では早く辞めたいと思いながらも、予定していた1ヵ月分の給料が無くなるのは痛い。
あれやらこれやら使う算段を立てていたため、少々戸惑いもあったのは事実。
しかしここで辞めるのがベストだろう。このまま1ヵ月残り、介護のことを詮索されるのも面倒だ。
結局8月末を持って辞めた。
清々するかと思い気や、モヤモヤは募るばかり。結局私ってここには必要なかったんだなとネガティブ思考に陥る。
数日たった今でも心は晴れない。それどころか夢にまで出てくる。眠れない。
たかがパートだったのに。